農業を始めたきっかけ

私が大学生の時に就職活動を始めたころ、地元能勢町にある小中学校が人口減少に伴い廃校となりました。

だいぶ前から決まっていたことではあったのですが、いざその姿を見るとどこか寂しい気持ちになりました。そのことがきっかけで、地元に貢献し、能勢町を盛り上げることがしたいと考えました。

もともと自然が好きということもあり、能勢で仕事をするなら農業がいいなと思い農業を志しました。

農業に関する知識が何もなかったため、農業をスタートさせる前に勉強して実力をつけようという思いで名古屋の中央卸売市場にある青果の仲卸会社で営業マンとして働くことにしました。

仕事はとても忙しかったのですが、充実しており農産物の流通に関して数多くの知見を得る機会を頂きました。

しかし、それと同時に、農業で生計を立てていく大変さ、厳しさも痛感しました。また、自分の中で能勢町は幅広く知られている名産がある地域ではないと思っていたこともあり、尚更、地元で農業を生業とするイメージが遠のいてしまいました。

結局、農業関連の仕事から離れた私でしたが、地元能勢にＵターン後、大阪市内の商社で営業マンとして働いていた時にひとつの転機が訪れました。

地元の知り合いの方から能勢町で活躍している農家さんを紹介して頂いたことです。

その方は町外から移住されていて、能勢町に人脈がない中、農業でしっかりと生計を立てていました。

他にも能勢町外から来られた方で農業をされている農家さんが多くいらっしゃることを知りました。私にとっては農業で生計を立てている方がこんなにも地元にいるとは思ってもみなかったので驚きだったのです。経営者として農業をされている姿を見て本当にすごいなと感じましたし、同時に自分自身も　能勢で農業ができるイメージがわきました。

その後、最初に紹介頂いた農家さんのもとで2年間農業研修でお世話になったのち、無事独立することができました。

この2年間、本当に色々なことを経験させて頂き、少しずつ農業経営者として成果を出すことができ始めたと感じています。

日々、地域の様々な農業者の方からたくさんのことを教わっております。その経験を糧に森畠農園として事業を発展させていく所存です。

そして、能勢町の産業として農業をさらに盛り上げていくため、仲卸会社での経験を活かし、地域農産物の流通事業にも取り組みます。

自分だけではなく、新規農業者の育成に取り組み次世代の農業者へバトンをつないでいきたいと考えております。

今後ともよろしくお願いいたします。

森畠農園 代表 森畠 正輝